電力の安定供給を支える着実な業務効率化の推進
半分の業務量で同じアウトプットを生み出せる業務運営体制を目指す
私たちが毎日当たり前のように使っている電力。その当たり前を裏側から支えているのが同社だ。
その根幹には、電力の安定供給と作業時の安全確保がある。
「昨年は災害の少ない年だったが、当然やるべきことは継続しながら、備えや業務運営体制の見直しに尽力した」と緒方和彦支社長は語る。
特に力を入れたのが業務の効率化だ。
今後、労働力人口が減り、施工力不足が見込まれる中、現場の負荷を減らしながら、同じ品質の業務を続けていく必要がある。
こうした課題認識のもと進められているのが、「ΣX(シグマエックス)プロジェクト」である。
目指すのは、半分の業務量で同じアウトプットを生み出せる業務運営体制だ。
まず業務プロセスを細分化し、手間や工数が集中している部分を洗い出す。
そのうえでDXの活用や業務プロセスの廃止・省力化を検討し、インプットを減らしていく。
ΣXプロジェクトでのワークショップの様子
アウトプットの量や質は維持したまま、投入工数を削減するという考え方だ。プロジェクトは3~4チームが並行して取り組み、数か月ごとに新たなチームを加える。
異なる部門・システムからのデータ抽出作業の自動化など、1か月ごとに進捗を確認しながら進めている。
一方、業務環境も変化している。
伸びが続いていた太陽光発電の新規接続申込みが落ち着く一方で、系統用蓄電池の接続に関する相談が増加している。
企業や発電事業者からの申請に対し、必要な工事内容や期間を示すアクセス検討業務も増えており、ここでも効率化が求められる。
保全の分野では、ドローンを活用した送電鉄塔の支持物点検や障害確認が進む。
従来のヘリや人力による確認に比べ、安全性と省力性が向上し、標準的な手法として定着し始めている。
「DXありきで考えるのではなく、業務を正確に見極めたうえで、人がやるべきでない部分にDX技術を当てることに重きを置いています」と緒方支社長。
着実な業務効率化の推進が、九州の電力インフラと私たちの暮らしを静かに支えている。
九州電力送配電株式会社
佐賀市神野東2丁目3番6号